ベトナム進出にあたり役に立つ無料情報を7つご紹介。
「ベトナム進出関連本5冊」と合わせてご利用ください。
1. わが国製造業企業の海外事業展開に関する調査報告(2011年)
国際協力銀行(JBIC)による調査報告書。ベトナムを含め、各国進出のメリット・デメリットの比較と把握が可能。経年調査のため、過去データの推移を確認できるところも利点。
なお、データは大手製造業によるアンケートへの回答が中心。
2. 在アジア・オセアニア日系企業活動実態調査(2011年度調査)
日本貿易機構(JETRO)が毎年発表する調査報告書。上記、JBICの調査資料よりも、アンケートの回答に「中小企業が含まれている」と製造業に加え「非製造業が含まれている」点が特徴。また、より個別具体的なテーマについて各国間比較できる。
ただ、人件費だけはあまりあてにしないほうがいいかと思います。
3. ベトナム一般概況(PDF)
JETROが毎年発表するベトナム政治・経済に関する一般概況資料。特徴は日本企業を含めた、各国ベトナム向け投資動向(FDI)の把握が可能な点。
なお、これまでベトナム全土の省別比較データ(Comprehensive Provincial Index:CPI)がありましたが取りやめに。残念。
4. ベトナムの投資環境(PDF)
国際協力銀行JBICによる報告書の2011年版です。同報告書は2008年版がありましたが、アップデートされました。
全体でⅡ部構成になっています。第Ⅰ部はベトナム全体の概要、投資手続、各種規定などの情報です。第Ⅱ部では、北部(ハノイ・ハイフォン)、中部(ダナン)、南部(ホーチミン)の各都市部の詳細情報になっています。
主要工業団地リストが掲載されているのも嬉しいところ。
5.ベトナム共通投資法と統一企業法(日本語版)
ベトナム進出にあたり、一度は目を通す法律。
「共通投資法」はベトナム政府が進出基準、進出分野(優遇分野含める)や進出手順について定めた法律です。
「統一企業法」は外資系・ベトナム系を問わず、企業経営に関する法律です。また「統一」とは外国資本・ベトナム資本を問わず、「統一」した企業法で企業活動を規制することを意味します。
なお、同翻訳はベトナム計画投資庁(MPI)と国際協力機構(JICA)が実施したものです。しかし、ベトナムの法律では正規の法律文章はベトナム語版のみ有効となっています。所々、同翻訳に誤訳があるので、注意が必要です。
6. 2011〜2015 年の経済・社会発展 5 カ年計画について(PDF)
ベトナム政府が取りきめた今後の5カ年計画。2006年から2010年までの実施結果と、2011年から2015年までの政府方針が示されています。数値目標なども示され、かなり具体的な記述となっているのが特徴です。
なお、計画達成の本気度について、どこまで信じるかは「あなた次第です!」
7. 2011~2020年 社会経済開発戦略(PDF)
ベトナムの今後10年間にわたる社会経済開発戦略です。同文章で、今後10年間のベトナム政府が目指す大まかな方針の確認が可能です。
なお、同戦略には引き続きドイモイ(刷新)を進めるとあります。これは「社会主義を志向する市場経済の導入」であって、「社会主義をやめ、市場主義へ移行する」ことを目指していないことに、若干注意が必要です。
以上、各公的機関が発表する資料のため、無料情報7つです。
同無料資料に加え、市販の書籍では、以下3冊をピックアップしておきます。参考まで。
ベトナム産業分析―この一冊でベトナムの今が分かる!
中西 宏太
ベトナム進出・投資実務Q&A―これ1冊でまるごとわかる!
みらいコンサルティング ベトナム経済研究所
ベトナム進出完全ガイド―ベトナム最新事情と投資貿易実務[改訂版]
会川 精司
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